社畜として常に転職案件を探しているが、自分なりの会社の選び方の基準が固まってきたので思いつくままに書いてみる。

1:自分が得意とする職種が手薄な業界・会社を選ぶ
これはなぜかというと、同じ仕事をするにしても社内での重宝のされ方が違い、結果として労働負荷がかなり変わるから(個人の感想  エビデンス無)。
例えば、統計が得意な人が、私が以前勤めていたような臨床統計解析部署に転職したとしよう。
すると当たり前だが、周りは一定レベルの統計知識を持っており、ある程度の事は「出来て当たり前」と思われ、評価されにくい。
また、扱う業務の詳細を周りも上司も分かっているため、Aという業務を行うのに必要な労力がおおよそ10時間ぐらいであると試算される場合、その通りの時間内に終わらせることを求められる。
そして、その時間内に終わらせることが出来ても特に評価されない。
つまるところ、周りと差がつきにくく、昇給という果実を得る確率が低くなりがちだ

だが、同じ人がジャパニーズ文系が多い会社内の統計的な分析が必要な部門に就職した場合
・周りが分析業務の業務負荷をよく分かっていない。
・能力が相対的に周りより優れているので評価されやすい
という事象が起こりやすくなる。

"周りが分析業務の業務負荷をよく分かっていない"ということは
→10時間で終わる業務に20時間かけても文句を言われない。15時間で終わらせても褒められる
などの事象が発生し、業務負荷が低くなり
「賃金/(労力+ストレス)」
で計算されるコスパが良くなる可能性が高い。
"能力が相対的に回りより優れているので評価されやすい"は文字通りである。


今回は私の行っている統計分析関連の職について述べたが、別に営業でも経理でも一緒だと思う。
技術人材には力を入れているが、セールスがあまり上手くいっていない会社に営業職として入る
であるとか
セールスと技術で成長してきたが、経理や内部事務などの間接部門の機能が弱い会社に経理として入社する。
という場合にも活かせるのではないかと考える。
要は需要と供給である。
労働市場はかなり非効率的な市場ではあるので、上記のような単純な図式は成り立たないと思うが、私の感覚的にはかなり使える指標であると思う。


2:儲かっている会社に就職する
赤字の会社は就職先としてもちろん論外なのだが、同じ儲かっているのでも儲かり方に違いがあるので見極めようという話。
私が転職先を見る際、儲けの指標として見ているのは「経常利益/従業員数」である。
この数値が最低でも200万円ぐらいは欲しいと考える。
なぜなら、「経常利益/従業員数」が大きいほど業績に陰りが出たときのボーナスカットなどの確率が小さくなるであろうと思われるから。
また、「経常利益/従業員数」が小さいと、賃上げに回す原資がもう無い企業とも考えられる。
このような企業は目先の平均賃金が高くとも要注意である。

転職案件として見た、以下の企業で「経常利益/従業員数」を大まかに計算した結果、以下の通りとなった。(計算には連結数字を用いた)
優良大企業と認識されている企業でも案外儲かっていないものである。
もしくは窓際族などの働かないおっさんを大量に抱えており、人件費負担が重すぎる企業なのかもしれない。

Panasonic  約100万円/1従業員
コニカミノルタ 約100万円/1従業員
神戸製鋼 約100万円/1従業員
Monotaro 約290万円/1従業員

指標的に転職してもよいかなと思えるのはMonotaroだけである。
もちろん平均年収を見ると、Panasonicやコニカミノルタの方が高いのだが。

投資的な観点で見た場合、「経常利益/従業員数」の数値が大きい企業は賃金に回せる原資があり、優秀な人材を囲い込んだり、採用したりという力が強いかもしれないという仮説も成り立つ。
技術が重要なTech企業などに投資する際に役立つ指標かもしれない。
もしくは逆に「経常利益/従業員数」の数値が小さい企業は賃金カットをする余力が大きく、賃金カットによる業績急回復の可能性が大きい企業なのかもしれない。
かなり大雑把な指標なので各企業のコスト構造をきちんと把握しないと役に立たないとは思うが


あとは、勤務先の環境
・人間関係
・PC環境
・コンプライアンスにうるさいかどうか
・平均残業時間
などを考慮すべきだが、求人票からは読み取れないし、求人票には嘘を書いている場合もある。
その部分は賭けになるので、転職口コミサイトなどで情報を得ておく必要があると考える。