インデックス投資家からの脱却 (アンチインデックス)

インデックス投資を嫌うブログ主による駄ブログです。

Category: インデックス投資

ブログを書くモチベーションがなんとなく無くなった感じです。

書くネタとしては
1:複利効果を得るためにはバイ&ホールドより、益出し・損切り(クロス取引)した方がトータルリターンを向上させる!(場合もある)
2:分散投資がなぜ金科玉条になったかの思考実験
というネタがあります。

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しかし、上記のネタを書くのはとても面倒くさいです!
頭の中ではきちんと論点が整理されているのですが、文章にしてブログにアップするとなるとかなり面倒です。
上記のネタは言うならば「自分の考えを表明するネタ」であり、いつも書いているパフォーマンス記事は「事実報告ネタ」だと言えます。
「事実報告ネタ」はありのまま書けば良く、特に頭は使いません。
しかし、「自分の考えを表明するネタ」であれば自分の考えを人に分かりやすく説明するにはどのような文章構成にするのか、具体的な数字を出して順を追って説明するにはどういう数字を出せばよいかといった事を考える必要があります。
これはかなり面倒くさい。
これならまだ「自分なりの経済予測ネタ」のようなものをニュース記事等を引用しながら書く方が楽です。

と、まぁ今回は愚痴みたいな記事になってしまいました。

ちなみに他人の投資ブログをざっと見ると、ほとんどが
「事実報告ネタ」に分類される気がします。
その他はニュース等を引用しての「自分なりのニュースの感想」ネタが多いと感じます。
「自分なりの考えを1から組み立てたネタ」というのはほとんど見られません。

やはりみんなブログを書くのは面倒だと感じているんだなぁと勝手に思いました。

ちなみに上記の1のネタである「クロス取引でトータルリターンが改善される場合もある」ですが、
「株式投資で損失が出た場合、所得の損益通算による税金の還付」というものを投資元本の計算に入れて計算すると、誰でも導けます。
特に一般口座を用いている場合、株式取引の損失は給与所得と損益通算されることになり(サラリーマンの場合)、還付率(還付額/損失額)が20%以上となる場合もあるので、バイ&ホールドによる最終損益に対する20%の課税より有利になる場合があります。
ちなみに私の適当な計算では、一般口座での取引の場合、還付率が16%以上程度になればクロス取引を行う方が有利になる可能性が高いとの結果が得られました。

モチベーションがよみがえれば詳しい計算の過程を書こうと思います。

追伸
コメントにもありましたが、株式投資の譲渡所得にかかる損失は他の所得と損益通算は出来ないので、私の主張は完全に間違いです。
なんでも鵜呑みにしないようにしましょう。

私は昔はバリバリのインデックス投資信者でしたが、今では違います。
その理由を書いた過去記事です。

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私がインデックス投資を辞めた理由 その1
(インデックス構成銘柄についての疑問)


私がインデックス投資を辞めた理由 その2全編
(分散投資でリスク低減できるのかという疑問)

私がインデックス投資を辞めた理由 その2後編
(分散投資以外の手法よるリスク管理方法)


私がインデックス投資を辞めた理由 その3前編
(世界経済はこれからも右肩上がりなのかという疑問)

「私がインデックス投資を辞めた理由その3 後編」は永久欠番となる予定です。

前職で金融工学を学んでいた私の、金融工学に対する率直な考えです。

金融工学とは、機関投資家の担当者や銀行員が顧客や上司や金融監督を行う当局に言い訳をするために存在する学問です。

つまり、一般のサラリーマン投資家には全く必要のない学問です。

もちろん金融工学を学んで、「こういう考え方もあるんだ」という知識を得る分には面白い学問ですが、実践で活かすということは考える必要はありません。

もし、金融工学の知識を実践で活かそうとした場合、ポートフォリオ構築のためにとんでもない金額と

高度な分析ツールが必要です。

「インデックス投資すれば金融工学の知見を安く享受できるじゃん」

という意見もあるかと思いますが、完全に間違いです。



まず、どのようなアセットアロケーションが最適であるかは、自分がどの程度のリスクを許容できるかということを

「完全に定量的に」理解しておかなければなりません。

これは不可能でしょう。

また、例えば先進国株と先進国債権と新興国株のインデックスファンド(3つのファンド)を自分のアセットアロケーションに組み入れる場合、3つのファンドの分散・共分散行列を計算しなければ

きちんとしたアセットアロケーションは組めないということになります。

アセットアロケーションを決める際にそのような計算を行っているインデックス投資家を私は見たことがありません。





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まず、金融工学に対する私の率直な考えでは、金融工学を学んでもお金儲けには役に立ちません。

その証拠は今さら言うまでもありませんが、LTCMの例を出せば十分でしょう。

ただし、金融工学を分かっている人を雇おうとしている会社に好条件で雇用された場合などは間接的にお金儲けに役立ちます。



では、LTCMの破綻で、お金儲けに役立たないと実証されてしまった金融工学がなぜ未だに必要とされているのかというと、上司への説明資料や金融当局への言い訳の資料作りにとても役に立つからです。



例えば上司から

「なぜこのようなポートフォリオを構築したのか」

という質問を受けたとき

「なんとなく」

という回答では話になりません。

「過去の長期平均とリスク、財務分析の結果、定量的判断を行い、こういうポートフォリオを構築しました」

というぐらいの説明はどの上司も欲しがります。金融当局も同様です。

これに格付け機関のお墨付きもあればなおよ良いでしょう。もちろん格付け機関の格付けも糞の役にも立たないことが証明されてしまっていますが。



しかし、金融工学的に最適なポートフォリオを組んだからといって、儲かるわけではないことは世界中の誰もが知っています。

「なんとなく」で構築したポートフォリオにすら負けてしまう場合も多々あります。

しかし、その場合も金融工学は役に立ちます。

「金融工学的な説明を行い、根拠もあったうえで、上司の承認も得てこのポートフォリオを組みました」と言えば、担当者は自分の責任をある程度逃れることができます。

つまり担当者は、構築したポートフォリオが成功した場合は自分の分析結果の正当性が証明されてハッピー、

失敗した場合も自分の責任を逃れられてハッピーという、絶対に損をしない武器を手に入れたも同然です。

金融工学は素晴らしいものですね。



ということで、不確実な投資の世界で「説明責任」というものが求められている限り、金融工学は無くなることはないと思います。

それはつまり、金融工学の持つ弱点が露呈する市場の動き、というものが今後も繰り返されるという事です。

私は、その動きは結構近いうちに起きるのでは、と妄想しています。


マルキールの著書「ウォール街のランダム・ウォーカー」の最大の矛盾点を本記事で取り上げます。
本ブログで散々取り上げた
「長期投資でリスクは縮小しない」
という主張を補強するものです。
というか、ランダム・ウォーカーの中で、「長期投資でリスクは縮小しない」事がデータで示されています。
そして、そのデータを示した直後に、
「投資のリスクは投資期間に依存する」という節で
「長期投資でリスクが縮小する」との主張がなされています。

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証拠となるウォール街のランダム・ウォーカーの新版(下のAmazonリンクの版)の394ページの画像をアップします。
私の突っ込み入り画像です。

1456dabc.jpg



どうでしょうか?
表1のデータでは1926年~2001年の「超長期」を取って年平均リターンとリスク指標(標準偏差)を算出していますが、
どう見ても
「長期でリスクが縮小していない」事を示しております。
そしてその真下に
「2 投資のリスクは投資期間に依存する」
との見出しがあります。
これは何かのギャグでしょうか?
私の頭脳ではこのギャグを理解する事は出来ませんでした。
そんな私の困惑はお構いなしに、マルキールは396ページでおなじみの
「長期投資でリスクは縮小する」という図を出してきます。
この時マルキールが主張している「リスク」とは私が以前の記事で何回も説明している
「標準誤差」という指標です。

394ページと396ページのたった2ページの間に「リスク」の定義を「標準偏差」から「標準誤差」へと転換し、
読者にミスリードを与えています。
学術的な論文の作法では、著作の中で同一の言葉を複数の意味で使う事はタブーです。
1つの言葉は厳密に1つの意味で定義されていなければ、議論が発散してしまうからです。
マルキールはこんな議論の初歩的なルールも守れずに、読者をミスリードさせ、
「インデックスファンドを長期にわたって買えよ」(byマルキール 肩書:投信会社元社外取締役)
と主張します。
著書の結論と、マルキールの肩書きを見る限り、投信会社、投信業界に対する利益誘導を目的として書かれたとしか思えません。



インデックス投資家の中にはランダム・ウォーカーを
「投資のバイブルとして何回も読み返しています」
「読み返す度に、インデックスファンドの長期投資がコストの点でもリスクの点でも最適な戦略だと実感しています」
みたいな事が書かれていますが、そういったブログ記事を書いているインデックス投資家の方たちは、
上記のはっきりとした矛盾点を何回読み返しても気付かなかったのでしょうか?
気付かないで「長期投資最高!」という主張をしているならば、ちょっと知能を疑ってしまいます。
気付いていて「長期投資最高!」という主張をしているならば、それはかなりタチの悪いギャグでしょう。




ウォール街のランダム・ウォーカー―株式投資の不滅の真理/日本経済新聞社
¥2,415
Amazon.co.jp


ノーロード投資信託徹底ガイド というサイト様が記事を紹介してくれていました。
上記サイト様はあの有名なAll About にも掲載されているサイトということで光栄です。

私がリンクを貼られた記事のタイトルは
「インデックス投資を全力で否定するブロガー達のまとめ」
です。
カブドットコム証券の方のコラムなどと並べて私のブログ記事が紹介されており、かなり恐縮です。


話は変わりますが、私自身のインデックス投資に対するスタンスを簡単に述べます。
私自身は「インデックス投資を全力で否定」しているつもりはありません。
「インデックス投資の理論的根拠の一部」である「長期投資でリスクは低減する」という理論を全力で否定しているのです。
他の
「インデックス投資はアクティブ投資に勝てる」
であるとか、
「長期的には株式の期待リターンはプラス」
については否定をしていません。(肯定もしていませんけど)

ブログタイトルは「アンチインデックス」としていますが、徹底的なアンチではないので、そこのところだけはよろしくお願いします。

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