投資の本にはたいてい「分散すべし」と書いてあります。
これは「卵は1つのカゴに盛るな」 という昔からの投資の格言と一致します。
では、分散投資を行うと何がよいのか?
利点として以下が投資の本に挙げられています。

1:1つの銘柄が下がっても、別の銘柄が値上がりしてトータルでプラスになる場合がある。
2:銘柄を多く持つことで当たり銘柄を引く確率が高くなる。

また、少し難しい話ですが現代ポートフォリオ理論では、統計学の理論により、
期待リターンが同じで価格変動が負の相関をもつ資産を組み合わせて分散投資すれば、
期待リターンは保たれたまま、リスク(価格変動の幅)は1つの銘柄を保有するより小さくなる。
ということで分散投資を推奨しています。
和の期待値和の分散 についてはリンクを参照してください。
数式を見ると眠くなる人はリンクを押すと眠ってしまう可能性があります。
ちなみに現代ポートフォリオ理論はあり得ない仮定に基づいているという点から、信用に値しないと私は考えています。

さて、分散投資のデメリットとしては以下が挙げられます。
上に挙げた分散投資のメリットと表裏一体です。
1:1つの銘柄が上がっても、別の銘柄が値下がりしてトータルでマイナスになる場合がある。
2:銘柄を多く持つことでハズレ銘柄を引く確率が高くなる。

では、インデックス投資はメリットとデメリットのどちらを享受する可能性が高いか?
私はデメリットを享受する可能性の方が高いと考えます。
その理由は、財務分析などを行うことなく、インデックス構成銘柄であるという理由だけでボロ株を買わされているからです。(代表的なボロ株、山水電気 も東証1部上場でした)
インデックス投資のような、考えなしの分散投資は、競輪や競馬でいう「全通り買い」のようなもので、無駄な買いを入れるリスクの方が大きくなります。
「当たり」が「そこかしこにあるような上げ相場では「全通り買い」も有効であると思いますが、
ここ数年の下げ相場や・ボックス相場では、「当たり」は限られており、「全通り買い」は非効率的と言えます。

また、「分散投資」にも程度があります。
安定的に利益を出している銘柄20銘柄(製薬メーカー、小売業等業種も分散させている)で構成しているポートフォリオに、
「分散させる」目的で安定的に利益が出ていない銘柄を加えたいと思うでしょうか?
加える予定の銘柄が「新薬開発に成功さえすれば驚異的な利益を生む」、というような銘柄でもない限り、
「分散投資」を目的にポートフォリオに加えることはないと思います。
しかし、インデックス投資では、インデックスの構成銘柄になりさえすれば、どんなボロ株でもポートフォリオに加えるという運用方針です。
これでは、自ら勝つ確率を低くしているようなものです。


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